志ある経営者の出会いと学びの場
株式会社いかしあい隊の楠本です。
「コロナバブル」
最近よく耳にする言葉です。
私は、コロナを機にバブル崩壊や
リーマンショックのようなことは起こらないと考えています。
もっと厳しい状況が訪れるのではないでしょうか。
色々なご意見があるかと思いますが、
コロナ禍により、政府や中央銀行が
お金をジャブジャブと供給している事実からすると、
今の株式市場は“過剰流動性相場”であることは間違いありません。
米国S&P500CAPE Ratio (シラーPER)は、
2021年2月末時点で34.77になり、
1930年代の大恐慌時の最高値を上回りました。
※CAPE Ratio (シラーPER)とは
過去10年間の実質利益の平均値に物価変動を加味し、
単年度での収益変動や景気循環の影響を排除し、
実質的な株価の割高・割安を測る指標。
残る値は、
ITバブル時の歴史上最高値を残すのみです。
現在の株価は、過去と比べ割高になっています。
一方で、米国10年長期金利も上昇に転換し、
米国株式市場の株価は波乱模様です。
また、米国公的債務残高(対GDP比)は
第二次世界大戦後のピークを越えています。
一般的には金利と株価は逆相関。
金利が下がると株価は上がり、
金利が上がると株価は下がる傾向にあるのです。
しかし、現在は金利と株価が共に上昇しており、
普通の状況ではありません。
この状況が、金利上昇の遠因でないことを祈るばかりです。
10年国債金利(長期金利)は、
経済の状況を表す指標の一つであり、
景気が悪くなれば低くなり、
景気が良くなれば高くなる傾向があります。
日本の長期金利は、12年ぶりに平均値を超えました。
また中国では、深圳・北京などの都市で不動産価格が高騰し、
平均年収の40倍を超える価格でないと
住宅が購入できない状況になっています。
普通に、自宅が持てない状況です。
1980年代の東京よりも厳しい状況ですね。
1980年後半のバブルの時は、
銀行が無秩序にお金を貸し続けたことが問題であり、
リーマンショックの時は、最新金融技術を駆使した
ファンドや投資銀行(証券)が問題でした。
今回は、政府や日銀が資金を
供給し続けていることが最大のポイントです。
最後の貸し手がいない
状況にならなければよいのですが…
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国内証券会社、金融機関系ノンバンク財務部長、経営企画本部長、社長を歴任、牛久保会長の経営者交流会の会員を経ていかしあい隊にジョイン、中小企業、スタートアップ企業のハブになる事をライフワークとする。
新年明けましておめでとうございます。
志ある経営者の出会いと学びの場
株式会社いかしあい隊の楠本です。
引き続きコロナという大きな変革の嵐に立ち向かうべく
コラムを展開したいと思います。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
世界の株式時価総額は、
12月18日時点で100兆1872億ドル(1京319億円)に達しました。
コロナ前の2019年末より17%増加し過去最高となっています。
国別で伸びを主導したのは、
好調な最先端企業が多い米国、中国です。
世界時価総額第1位のアップルは65%増加、
マイクロソフト、アマゾン、アルファベット、
フェイスブックが在る米国は21%増の42兆ドル。
テンセントやアリババの在る中国は48%増の9兆ドルを突破、
日本は10%増の7兆ドルにとどまり、中国との開きが拡大しました。
前回のコラムにも書かせていただきましたが、
今回の株価上昇は世界各国の中央銀行・政府の金融緩和による面もあります。
この急激な株式時価総額の膨張に過熱感も強まってきています。
国際通貨基金(IMF)によると、
2020年の世界の名目GDPは、
前年から4%減の83兆ドルとなる見通しです。
これまで世界の株式時価総額は
世界のGDPを小幅に下回る水準で推移してきましたが、
今回世界のGDPは2割も上回る株式時価総額の水準となり
過去最高になっています。
GDPに対する株式時価総額の比率は、
米国著名投資家のウォーレン・バフェット氏が
株価の過熱を測る指標として指摘し、多くの投資家が注目しています。
コロナ禍対策の為の財政出動による過剰流動性は、
世界的な低金利と株高をもたらしたと言えます。
投資に回る資金は株式だけに留まらず、
金価格やビットコインの過激な上昇ももたらしています。
新型コロナワクチンが普及して経済が正常化すると金融緩和が縮小し、
株式相場の下押し圧力になる可能性があるので注意が必要です。
所謂バブルが発生した場合に
そのピークを見極める事は極めて困難です。
相場の格言に
『強気相場は悲観の中に生まれ、懐疑の中で育ち、
楽観の中で成熟し、陶酔の中で消えてゆく』
と在ります。
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